壊れる大学 2012 4 8
日本では、少子化で若者が減っているにもかからず、
大学の数が増え続けた結果、全員入学の事態となっています。
つまり、選り好みしなければ、
希望者全員が大学に入学できるということです。
これは、質の低下を意味します。
競争がなければ、質が低下することは、歴史の鉄則です。
(もちろん、有名大学は、以前にも増して、
難関で競争率が高いことは、変わりありません)
昔は、地方では、次々と工業団地ができましたが、
今は、次々と工場が海外に移転しています。
減少していく工場に代わって増えたのが、大学です。
就職先として工場がなくなったので、
大学が、その受け皿となるために増えていったと言えるでしょう。
これでは、大学が壊れてしまいます。
本来、大学というものは、教育機関であると同時に、
研究機関でもあるからです。
大前研一氏のメールマガジンでは、
諸外国の大学事情が掲載されています。
(ドイツ)
中等教育卒業後、企業で見習い就労しつつ、
職業学校に通学する「デュアルシステム」の制度あり。
(フランス)
大学以外の高等教育機関は実学志向、産業界と緊密。
大学修了者は民間企業への就職は相対的に不利。
(イギリス)
大学在学中に就職活動をしない者が大半で、
卒業後、ボランティア活動等を経験し、就職活動することも多い。
(アメリカ)
多くの大学でインターンシップが単位認定され、
ほとんどの学生がインターンシップに参加。
(以上、引用)
日本の大学改革は、避けて通れない問題でしょう。
国際競争を考えたら、現状では無理でしょう。
民主党の政治家は、みんな、増税に夢中となっていますが、
本来、そういう仕事は、財務大臣の仕事です。
教育の問題は、日本の将来を左右する重大な問題です。
それを忘れて、全員、増税に夢中となっている様子は、異常です。
ところで、なぜ、「高専」は人気化しないのでしょうか。
一概には言えませんが、大学卒業よりも、高専のほうが就職に有利だと思います。